女性活躍推進について

2018年11月22日に行われた、東京都女性活躍推進事業の一環にて、弊社代表井上がパネリストとして登壇させていただいた際の内容より編集いたしました。

女性活躍推進は、今後日本の企業が積極的に推し進めていかなくてはならない重要な施策だと考えます。
私たちが抱える問題は大きく3つあります。

まず第一に、「少子高齢化による労働人口の減少」です。1970年代をピークに、1990年から人口の減少が始まりました。
現在の労働人口が約6,600万人。これに対して、2065年には4,000万人と約40%も減少してしまいます。少子高齢化の原因の一つには、高度成長期に男性の長時間労働の是正の対策が施されなかったことにより、育児をひとりで担ってきた女性が、第二子を出産する機会・自信を消失したことがあげられます。また、女性は育児休暇後50%は復職できないというデータが厚生労働省から発表されていますが、復職と育児がトレードオフ(二者択一)であることが現状です。そのツケとして、日本中で人手不足が恒常化し、深刻な問題を迎えることとなりました。

そして、第二に、「2025年問題」が挙げられます。これは、団塊世代が75歳に突入する年代です。これにより、親の介護問題が大きくクローズアップされてきます。すでに、男性の介護休暇が女性の育児休暇を上回っている企業も出ている状態です。すると、今までのように「女性は子育てを理由に休んだり辞めたりする」などと、言ってはいられなくなるのです。

第三に、先進国の中でGDPが最下位であることが挙げられます。これは、優秀な女性に見合った業務やポジションを任せてこなかったことが原因です。銀行の窓口を女性が担当したり、今だにお茶汲みは女性の仕事だと誤認している企業も少なくありません。また、経営などに女性が関わることなく、男性陣だけで固めている企業も多く見受けられます。ヒラリークリントンが言っているように、女性の幹部を促進することで、日本のGDPは15%も上昇するのです。

このような時代背景の中で、知識・技術を持った優秀な女性社員がライフイベントや育児を機に退職してしまうようでは、会社としては大きな損失であると考えなくてはなりません。残された男性社員も疲弊してしまいますし、これから50年先、100年先の会社の存続も危ぶまれてきます。ですから、女性活躍推進は、女性だけの問題ではなく、男性も含めた全社員の問題として捉えていく必要があります。

対策としては、働き方改革により生産性を向上させ、女性・男性ともに長時間労働を軽減し、育児の時間を確保すること。会社は環境を整備することで女性・男性ともに育児、介護に関わりやすい職場作りが必要です。また、休職明けの社員が100%復職できる環境の整備も重要になってきています。さらに、女性の管理職・役員を登用すること。女性を管理監督者・役員に多く起用することで、女性社員のロールモデルを構築し、モチベーションの向上にもつなげる必要があります。

人口が減少を始めた国は、二度と人口増加することはありませんが、企業として、女性だけでなく、男性もともに大切な人財として捉え、一人でも多くの出産・育児の機会を増やし、安心して末長く働くことができる環境を創出することが最重要課題です。そして、少子高齢化の進行を少しでも緩やかにしていくことこそが、これからの経営者に求められる責任であり、使命だと考えます。